フリーランスには日々色々な仕事が相談されます。しかし、少なからず「良くない案件」というものが存在します。
この記事ではフリーランス歴14年の僕がそれほど大きなトラブル無く活動している技術として地雷案件を見極める方法について紹介していきます。
知識不足で泣き寝入りしないためにもぜひこの見極め方を身に着けて下さい!
いい案件が来る人、悪い案件に当たる人、何が違うんだろ?
プロのフリーランスは地雷案件を察知する能力が高いからだな。
え?そんなのどうやって身につくのよ?
もちろん場数が必要だと思うけど、最低限は知識で対応もできる。じゃあ今日はそれを紹介していこうか。
【この記事を書いた人】
フリーランス・クリエイターの駆け込み寺
株式会社クリエイティブユニバース
樫本祐輝(カッシー@strive)
1985年生まれ 岡山出身大阪在住 フリーランス歴14年&独立支援歴10年。Web制作会社→フリーランスWebデザイナー→ゲーム開発会社→マーケティング会社→NPO法人→フリーランス・クリエイター支援や法人向けコンサルティングで起業・法人化。UI/UXデザインや中小企業のDX支援を手掛ける。2012年よりフリーランスセミナーを大阪・東京にて開催。2013年から続く招待制クリエイターギルド「THE CREATIVE」(有料)。Adobeを始めとする様々な企業と共にクリエイター向け交流イベント「#クリエイター祭り」。家庭も大事にしずっと専業主婦の妻と3児のパパ。これまでお会いしてきたフリーランスは1,000人以上。詳しいプロフィールはコチラ
動画で学ぶ「地雷案件」の特徴と対策
地雷案件が分かるための動画をご用意しました。
どのような特徴があり、どのように対策ができるのか?ぜひ勉強してみてください。
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スケジュールや金額が決まらない
まず、金額やスケジュールが決まってない状態は「仕事じゃない」です。断言します。
もちろん企画の段階から相談したい仕事はあるかもしれません。ですが、フリーランスのスケジュールを押さえるという時点で実際に報酬する話じゃなければ予定を組むのは難しいです。
また、スケジュールや金額など白黒つけるべき情報がまとまらないというのは…
- 意思決定力が弱い(あとでひっくり返るなど考えられる)
- 情報伝達にすごく時間が掛かる(長期化の恐れがある)
- そもそも上の予算が決まっていない
など様々な原因が考えられます。
そのため、本当に依頼したい相手に対してであればスケジュールや予算を決めて相談すべきです。
それが決まっていないというのは仕事としては期待できない状態ということです。
言葉のキャッチボールが上手く行かない
おおよその案件はヒアリングの段階で白黒つきます。
その代表格が「言葉のキャッチボール」です。
私の仕事は様々な可能性を様々な視野から考えるために「雑談」や「空気のゆるさ」を大事にしています。
しかし、「無駄なことを話したくない」と思う方にとっては「時間の無駄」と不快感を持たれるでしょう。
他にも徹底的なヒアリングをしたいのに「とにかくいいから早く進めて」というスピード感の不一致もあとあと問題になりやすいです。
このように人によって文化・価値は違います。
大半の仕事はやり取りの段階で「この人と温度感が合わないかも?」というのが分かる可能性が高いのです。
逆の立場でいうと、お問い合わせを貰えるけどやり取りで失注するフリーランスの方はこの部分は特に要注意ですね。
メールなどであればAを教えて欲しいと伝えたのに、Aではなく違うBの返事が帰ってきたりなども黄色信号です。このようにヒアリングの段階で判断できる可能性が高いです。
見積もりから時間が経つ
フリラボでは見積書に「見積もり期限」を設けることを推奨しています。
期限があれば「あの案件どうなりましたか〜?」と声をかけることもできます。
フリーランスの単価はスケジュールやスキルによって代わりますので時間が経ち過ぎた後に「前と同じ金額で」と言われても困りますよね。
見積もり期限が厳しいと感じる発注者であればもう少し猶予がほしいなど相談があるでしょう。
それもなく、かなり時間が経ってから「前に見積もった金額でやりたいです」という感覚で仕事を依頼してくる発注者は要注意です。
私は過去にやけに決済・依頼までに時間がかかったなと思った案件を受けてみると発注者→下請けA→下請けB→下請けC→私と孫請の孫請け状態で情報伝達がとても遅く、とても大変な目に会いました。
それ以降見積もりから時間経過した案件は受けないようにしたことと、見積もりに期限を設けることにしました。
電話など口頭のみで証拠が残したがらない
営業系の方に多いのですが、口頭でのみやりとりを強要してくる相手はとても要注意です。
一部TV業界など緊急性が必要な仕事や、そもそも信頼関係が出来ているケースは良いでしょう。
口頭のみで証拠が残らないものは口約束になってしまったり、後で言った言わんの問題にも発展しやすいです。
スピード優先で電話メインもわからないこともないですが、証拠が残したくなくて電話メインでやりとりしてくる発注者は確信犯なので気をつけましょう。
WebサイトやSNSが更新されていない
良い発注者の見分け方としてWebサイトやSNSが更新されていることも大事です。
実名制のfacebookや企業のWebサイトなどはある程度責任があるので一定の更新があるのが普通です。
しかし、仕事においてWebサイトが重要ではない=他人の目が気にならないという発注者という可能性があると一気に怪しさが増します。
できれば直近半年〜3ヶ月以内に更新があるのが望ましいです。
バーチャルオフィスを使っている
必ずしもすべての発注者がそうとは限りませんが、バーチャルオフィスよりもちゃんと場所を賃貸契約を結んで事業を営んでいる発注者のほうが安心できます。
家賃数十万を払っている企業と、月1-2万円で住所を借りれるオフィスでは支払い能力に差があるのは当然です。
Googleマップのストリートビューなどで外観を見たり、同じ住所でどのような会社があるか調べることで温度感が分かります。
継続的な依頼を交渉に使ってくる
これはフリーランス界隈では有名な話なのですが「この仕事がうまく言ったら継続的に仕事を発注するから」というのは大半の確率で実現しません。
もちろん実際にそういうこともあるのですが、最初の仕事の相談の時にこの交渉のカードを出すのはかなり余裕がなく未来の口約束みたいなものです。
本来であればその担当者がある程度の采配を持っていれば継続的に発注するかどうか判断つきます。それができないということは意思決定する立場にない、予算がない等が透けて見えますよね。
マウンティングしてくる
「仕事を依頼してあげるから」
「これくらいやれないと他でもやっていけない」
「他ではこれぐらいの金額でやってくれた」
こういう上からマウント取ってくる発注者には要注意です。
なんだかんだ上から目線なのに仕事はやってほしいという図々しい魂胆なのと、マウンティングで結果を手に入れることに慣れてるタイプです。
あまり良い関係を築けないことは明白なので、「私では力不足なのでどうぞ他の方にご依頼下さい。」と断りましょう。
フリーランスやクリエイターはメンタルのパフォーマンスも大事です。目先のを利益に振り回されないようにしましょう。
SNSのDMでやりとり完結
近年SNSのDMでやりとりする仕事が増えていますがその一方でトラブルのは話も急増しています。
その理由としてはSNSのDM内でやりとりを進めていてこじれた時にブロックやアカウント削除などによるトラブルです。
特に近年Live2DやイラストなどSNSで仕事の募集や指名依頼を貰うことも増えている傾向があるためです。
SNSでやり取りしている際に、
- 電話番号を知らない
- 相手の会社名・本名を知らない
- ブロックされると弁護士などに相談したくても会話のログが見れない
などのトラベルが増えています。
必ず正式に受注する場合は、相手の緊急連絡先電話番号、メールアドレスなど連絡手段を貰いましょう!
どうしても他の連絡手段が難しい場合は、大事な要件はDMのスクリーンショットなどを撮り残しておくことも大事です。
裏技 社員数を偽っているか確かめろ!
フリーランスが自衛するために取引先になるかもしれない企業の信用を調べる一つの小技を紹介します。
正社員がいると年金・健康保険に加入するのですが、それを日本年金機構のシステムで被保険者数を調べることができます。
例えば社員100名!と高々と歌っているのにココで調べてみると10人みたいに人数が大きく乖離している企業は要注意です。
もちろんグループ会社で別れているケースもあると思いますが、本当はパートやフリーランスのパートナーなのに「うちのスタッフ」として人数換算して大きく見せかけている企業もあります。
まとめ「リスペクトを感じないやつに気をつけろ」
総して言えることは、地雷案件の確率が高いものは「こちらにリスペクトが無い」と感じる相手と言えるでしょう。
自社でできないことを外部のプロ・専門家に依頼するという状況にもかかわらず「仕事をあげるから」みたいなスタンスで来られるものは要注意と心がけましょう。