
先日フリースタイルクリエイションさん、ヴァンパイア株式会社さんが主催するオンラインイベント「テレクリエイト #1 〜リモートワークで見えた明日への扉〜」というイベントに登壇しました。
突然のリモートワーク時代。「人と会ってはいけない」という新ルールに困惑されている方も多いのではないでしょうか。でも、そんな時代だからこそ見つかった光明もあるはず!クリエイター、そしてクリエイターを志す方にとっての「明日への扉」を探すためのトークイベントです。
https://telecreate1.peatix.com/?lang=ja
結果として新型コロナウイルスで次のアクションをどうしようか考えているクリエイター・アーティストの方々が50名以上参加してくださり、にぎやかイベントとなりました。
この記事では登壇した内容を文章でお送りしたいとまとめたものになります。
【この記事を書いた人】
フリーランス・クリエイターの駆け込み寺
株式会社クリエイティブユニバースCEO
事業戦略クリエイティブプロデューサー
樫本祐輝(カッシー@strive)
1985年生まれ 岡山出身大阪在住 Web制作会社→フリーランスWebデザイナー→ゲーム開発会社→マーケティング会社→NPO法人→再びフリーランス→フリーランス・クリエイター支援や法人向けコンサルティングで法人化。2012年よりフリーランスセミナーを大阪・東京にて開催中、2013年にフリーランス・クリエイターのクローズドギルド「TheCreative」を主宰。フリーランス・クリエイター支援に本格的に力を入れるため2017年に法人化。「#クリエイター祭り」など様々なイベントを開催する。家庭も大事にしずっと専業主婦の妻と3児のパパ。これまでお会いしてきたフリーランスは1,000人以上。詳しいプロフィールはコチラ

ポストコロナによって何が変わったのか?


Zoomを利用できる人が増えた
これまで「オンラインで会議しましょう」というのは「会える距離なのでなんで?」っていう温度感もありましたが、コロナの影響によりZoomが一気に普及したこともあり、「Zoomですね、分かりました」という状況が以前と比べて作りやすくなりました。
昔のSkypeなどのようにアカウントを作ってコンタクトを承認して・・・みたいなプロセスを踏まなくてもサクッとURLを伝えておけば参加できる手軽さを皆が知ることができました。
リアル売上へのリスク
飲食店を始め、グッズ販売とか、会場で演奏とかコロナ騒動により、リアルの対面でしか収入を得ることができないのがリスクの一つと認識した方が増えました。
私の周りでは3月4月はフォトグラファー、ビデオグラファーの仕事は壊滅的。結婚式関係などに関わる仕事もしばらく予定なしということになってしまいました。
また、多くの企業が広告を取りやめ、YouTubeやAdSenseなどは再生数は伸びても収益は伸びないという状況に。
自粛してた分、やってくるPRラッシュ
緊急事態宣言が解除されたら徐々に経済が動き始めます。一律給付金の10万をどう使うのか、リアルイベントで使えなくなった予算をどうするのか、それぞれの企業が次のお金の使い道やPRを考え始めるのである一定ラインを超えると一気にPRラッシュが始まることでしょう。
よりユーザーと関係性を持ちたい
現在ITの業界ではECサイトの受注が増えています。
それはこれまで地方の生産者がホテルや飲食店に卸していたのに突然ストップ!これまで卸売業者に任せてたけど、急遽大量の在庫を売らないといけなくなってしまった。。。
だから自社でECサイトを持ち、何かキャンペーンなどお伝えするために自社でリストを持ち、顧客にアプローチできる必要性を感じた企業が急遽ECサイトを立ち上げようとしています。
これまでinstagramやLINE公式アカウント(旧 LINE@)などでユーザーと関係性を築いてきた企業は良かったのですが、何かを初めても伝えようとしても伝える手段を持っていない企業は今回の新型コロナウイルスの騒動では困ったことでしょう。
まだしばらくは密な状況は避けられる
収束しつつあり、緊急事態宣言が解除されたとしてもしばらくの間は密な状況(例:ライブハウスなど)は避けられる傾向にあるでしょう。
まだ第二、第三波が来るわけにも生きませんし、自分が開催するイベントでクラスター感染すると社会的にも印象が悪いです。
そのため新しい生活水準やワクチンなど環境が整うまではしばらくは密を避ける状況は続く想定の上で動く必要があります。
これからフリーランスやクリエイターはどうすればいいのか?

1.より進化するオンラインでの信頼獲得

これからはオンライン会議の普及と密を避けることにより、オンライン上での信用獲得術が問われるようになります。
これまではリアルに会う補足コンテンツとして「Webサイトもあったほうがいいな」という温度感でしたが、これからはそれだけでは足りません。
よりWebサイトでどうやって自身のことを相手にちゃんと伝わるのか?が問われます。
- 検索して見つけて貰える(ググラビリティ:googleability)
- その人の人となりが分かる情報(YouTubeで顔出しやブログコンテンツなど)
- 他者(社)との明確な違いの説明など
これまでWebサイトに自社の強みを紹介するような動画はありましたが、今後は「はじめまして、○○と申します。私は○○が強みで〜」みたいな自身を知ってもらうような挨拶動画のようなおもてなしなども必要になってくるでしょう。
すでにYouTubeなどで情報発信している人はいいですが、そうじゃない方はWebを強化しないと仕事を逃してしまうかも知れません。
2.自身でネットワークを持つことができるか?

新型コロナウイルスの1件でピポット(事業転換)をすることになった人も多いと思います。しかし、いざ状況を変えた時に声をかける人はどれだけいるでしょうか?
飲食店が「テイクアウトはじめました」と宣言しても、普段からinstagramやYouTube、LINE公式アカウントなど何かしらで関係性を持っていなければ、新しい取り組みも伝えることすらできません。
このようなリスクに対抗するためには普段から自分のユーザーとの関係性を築いておくことが重要です。
3.収入の分散ではなく、業種業界の分散

よくフリーランスや経営などでは「収入の柱は3つぐらいに分けよう」と言われることがありました。しかし、今回の新型コロナウイルスで分かったことは収入源の分散では無く、「業種業界の分散」と、それを実現するために「価値の与え方の分散」が必要ということが分かりました。
「定義のアップデート」が必要な時代へ

新型コロナウイルスの登場により、紹介させていただいたような変化が起こっているわけですがこれらをまとめると「定義のアップデート」が必要であり、今回それがより加速された結果となりました。

定義のアップデート言うのはどういうことか?それは次のようなものです。
- ライブハウスで演奏するのが音楽家の活動だ
- イラストを描くのはイラストレーターの仕事だ
- デザイナーといえばグラフィックデザイナーのことでロゴなどデザインできる人だ
- 動画クリエイターといえばTV局で活躍してる人たちのことだ
↓このような概念だったのが次のようになりつつあります。
- LIVE配信アプリでより多くの人に音楽を届けるのが音楽家の活動だ
- 何かしらの魅力を伝えたり、具現化するのがイラストレーターの仕事だ
- どんどん作り出されるWebアプリ、スマホアプリのUIデザインがデザイナーの仕事だ
- YouTubeで活躍してるようなコンテンツも作れる人がプロの動画クリエイターだ
全員がそうというわけではないですが、少しずつ確実に仕事のあり方、社会との掛かり方に様々な仕事がゆっくりですが進化しつつあります。今回の新型コロナウイルス騒動はこれらを顕在化させてしまった一例だと思います。
自分の「コアバリュー」を見つけよう
では、迷わず時代の変化についていくためにはどうすれば良いのでしょうか?それは自身が提供している「コアバリュー」を持っておくことです。

コアバリューとは、大本の軸となる考え方・価値観などを指します。理念などとも似てると思いますが、いわゆる自分たちがお客さんに対して何を提供しているのか、そのバリューとなる部分をちゃんと認識しておくことが重要です。
悩む人は手段が目的になっている

例えばイラストレーターの方はイラストを描くことがコアバリューなのでしょうか?いいえ、違います。たくさんのファンを抱えているようなイラストレーターであればそうかもしれません。しかし大半のイラストレーターが描いている絵は何かしらの目的を達成したい「手段」の中に含まれています。
例えば
- 複雑な概念をイラストで分かりやすく
- 「かっこいい」「かわいい」など感情を提供したい
- 素顔を出したくないから似顔にしたい
このようにイラスト一つにとっても様々な目的があります。
もしもコアバリューが明確であれば、今回の新型コロナウイルス騒動のようなことが起こった際、今の状況で実現できる方法に切り替わっていくだけなのです。
何年か前まではイラストは出版社に営業し、イラストを紙面で使ってもらうイメージが強いです。しかし、現在においてはWebメディアやSNSなど露出して使ってもらえる方法はたくさん増えました。
上述してるように働き方やお金の稼ぎ方は常に変化しながらアップデートし続けています。
そんな中、迷わずに進むためには「自分が何を提供している」を理解しておくこと、相手に対して与える「コアバリュー」の理解が重要です。
以上
参加者の声
僕の内容に関することも含め、当日テレクリエイトに参加してくださった方の声をご紹介します。
他の投稿も興味ある人はハッシュタグ「#テレクリエイト」をご覧ください。
今後2回目以降も開催検討されてるそうなので、興味ある方はPeatixをフォローしておくと良いかも知れません!
以上イベントにご参加された方、ありがとうございましたm(_ _)m